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世界的にクラフトジンブームを言われるが、国内生産量や輸出入量はどうなっているのか。
それぞれの数字を見て、確認してみよう。
●ジンの国内生産量
日本洋酒酒造組合が公開しているデータをもとにまとめた。
全てのジン製造者が組合員というわけではないが、傾向を見るには十分である。
国税庁の分類では、ジンはスピリッツ等に含まれるため、正確な数値はわからない。
生産量がもっと増えれば、スピリッツ等から独立する可能性があるかもしれない。
2015年以降、国内生産量は増え続けている。
海外需要の高まりや、国内消費の増加により、ジン製造者が急増している。
2020年はコロナ禍にもかかわらず、前年比1.5倍の生産量となっている。
その勢いは2021年にも続き、自粛があけた2022年以降どうなるのか注目である。
●ジンの輸出入量
財務省が公開しているのデータもとにまとめた。
輸出量に関してはこれまでほとんどなかったが、2017年から本格的に増え始めている。
増え方が急激過ぎて、生産が心配になるが、意外と問題無いようである。
輸出量が増えたことで、国内消費に影響が出ていることもないようだ。
ジンは熟成が不要のため、ウイスキーなどに比べて生産対応できるのだろう。
輸入量に関しては、ジンブームというわりにはそれほど増えていない。
むしろ2017年をピークに減少傾向である。
2020年、2021年はコロナ禍で外食ができなかった影響だろうか。
または、国内クラフトジンが増えたことで、海外品は減少しているのだろうか。
●ジンの輸出入金額
こちらも財務省公開のデータをもとにした。
輸出金額が輸入金額を上回り、貿易黒字化が起きている。
2020年の輸出金額と輸出量に疑問を感じるが、答えはわからず。
ヨーロッパでの推移に同様の傾向があるが、低価格品を試したのだろうか。
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●あとがき
世界的なジンブームがいつまで続くのかはわからない。
ウイスキー熟成のあいだも収益を上げるために、ジンと製造している蒸留所もある。
ジンブームの年数を考えると、ウイスキーの熟成が良い頃合いになりつつある。
日本はまだもう少しかかるが、海外では新規ウイスキーの製品化され始める。
その時、ジンはどのような立ち位置になっているのだろうか、今後も目が離せない。