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テキーラと関わりの深いカクテルを紹介する。
テキーラカクテルといえば、マルガリータが定番として知られている。
「マティーニ」、「マンハッタン」と並ぶ、「三大Mカクテル」である。
マルガリータのレシピや、誕生背景を見ていこう。
●レシピ
材料
- テキーラ・・・・・・・・2/5
- ライムジュース・・・・・2/5
- ホワイトキュラソー・・・1/5
- グラスの縁に塩をつけてスノースタイルにする
- 材料と氷をシェーカーに入れ、シェイクする
- グラスに注ぎ、好みでカットライムを飾る
●誕生背景
マルガリータの誕生には諸説あるが、しっかりと記録に残っているものが以下である。
・亡くなった初恋相手を偲んで
マルガリータの作者は、ロサンゼルスのレストラン・バー「Tail O’Cock」のバーテンダー、
ジャン・デュレッサー(John Durlesser)である。
1949年に開催された全米カクテル・コンテストで、マルガリータは3位となる。
マルガリータはジャンの初恋相手の名前である。
マルガリータの故郷はメキシコであり、メキシコ原産のテキーラを使うということで、
初恋相手の名前を付けた。
1926年、ジャンとマルガリータは狩猟に出かける。
そこで他の人の撃った流れ弾がマルガリータに当たり、マルガリータは亡くなってしまう。
この出来事がジャンにとって、マルガリータは忘れることのできない存在となる。
・オリジナルレシピ
カクテル・コンテストで3位となったマルガリータだが、当時のレシピは現在とは違う。
- テキーラ・・・・・・・・45ml
- ライムジュース・・・・・30ml
- レモンジュース・・・・・30ml
- ホワイトキュラソー・・・7ml
- グラスの縁に塩をつけてスノースタイルにする
- 材料をスピンドル・ミキサーにかける
- グラスに注ぎ、完成
ジャンが所属するカリフォルニア・バーテンダー協会(CBG)が、
国際バーテンダー協会(IBA)にマルガリータを紹介する際に、
ジャンと話して作りやすく、シンプルなレシピに変更したのである。
当時はスピンドル・ミキサーが世界各国のバーに普及していたわけではなかったため、オリジナルレシピでは、ここまでマルガリータが広まることはなかっただろう。
マルガリータの誕生背景やオリジナルレシピについても、IBAの機関誌で紹介された。
このように記録に残っていることから、マルガリータの誕生説の中で、
もっとも有力と考えられている。
・諸説
その他の説としては、カクテル「マグノリア」を勘違いして「マルガリータ」と言って出した、
テキーラとコアントローのカクテル好きのお客さんの名前、などがある。
●あとがき
マルガリータが考案された時代は、テキーラを塩とライム(レモン)で飲むのが一般的だった。
それらをカクテルとして一つにまとめあげたことが素晴らしい。
世界中に広まったマルガリータはさらに発展を続け、フローズン・マルガリータや、
ブルー・マルガリータなどの人気カクテルを派生している。
少し悲しい誕生背景をイメージしながら、マルガリータを飲むのも良いだろう。