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マデイラワインの原料

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 マデイラワインに使われるブドウ品種は、主に6品種である。
白ブドウのセルシアル、ヴェルデーリョ、ボアル、マルヴァジア、テランテス
黒ブドウのティンタ・ネグラ

 マデイラワインでは、85%以上使用している品種はラベル表記することができる
それぞれの品種の特徴を見ていこう。

ブドウ畑
https://vinhomadeira.com/

白ブドウ

 白ブドウ品種で主に使われるのは以下の5種である。

  • セルシアル
  • ヴェルデーリョ
  • ボアル
  • マルヴァジア
  • テランテス

・セルシアル(Sercial

セルシアル
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 酸味と収斂(しゅうれん)味が強い品種であり、ワインは主に辛口タイプが造られる。
酸味、収斂味の強さから、ポルトガルでは「Esgana Cão」(犬泣かせ、犬殺し)とも呼ばれている。

 病害に強く、小さめの実をつける。
マデイラ島北部の標高300~600mの高地で栽培されている。

・ヴェルデーリョ(Verdelho

ヴェルデーリョ
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 ほどよい酸味がある品種で、ワインは主に中辛口タイプが造られる。
19~20世紀にはマデイラの主要品として、ブドウ畑の2/3がヴェルデーリョだったといわれている。

 やや楕円形の実をつけ、標高400m程度の高地で栽培される。

・ボアル(Boal

ボアル
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 英語名ではブアル(Bual)。
酸味と甘味のバランスのとれた品種であり、ワインは主に中甘口タイプが造られる。

 大きな実をつけるため、食用としても向く。
栽培量が少なく、希少性が高い。
暖かい島南部の標高100~300mの地域で栽培されている。

・マルヴァジア(Malvasia

マルヴァジア
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 英語名ではマルムジー(Malmsey)。
原産地は、ギリシアのクレタ島とされている。

 凝縮感のある甘味を持つ品種で、ワインは主に甘口タイプが造られる。
マルヴァジアで造られたマデイラワインは、とても評価が高く、人気がある。
マデイラ島に最初に入ってきたブドウ品種がマルヴァジアといわれている。

 マルヴァジアには、たくさんの種類があるが、
マデイラワインでは主にマルヴァジア・カンディダが代表的である。

 実は楕円形で、長めの房を付ける。
暖かい島南部の標高200mくらいまでの地域で栽培されている。

・テランテス(Terrantez

テランテス
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 現在ではほとんど栽培されていない品種であり、ワインは主に中辛口、中甘口タイプが造られる。
希少性が高く、現在熟成されているものは高級品とされる。

 テランテスのワインの美味しさから、ポルトガルには以下のことわざがある。
“As uvas da casta Terrantez, não as comas nem as dês, para vinho Deus as fez!“
[テランテスを食べたり、人に与えたりしてはいけない、ワインを造るために神が造ったのだから!]

黒ブドウ

 黒ブドウで主に使われる品種は、ティンタ・ネグラである。

・ティンタ・ネグラ(Tinta Negra

ティンタ・ネグラ
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 正式名称はティンタ・ネグラ・モーレ(Tinta Negra Mole)。
マデイラ島で最も多く栽培されている品種であり、総生産量の80~85%を占めるとされる。

 18世紀にマデイラ島に導入されて、適応能力が高く、
標高の高いところから低いところまで広い範囲で栽培されている。
標高によって酸度、糖度が変わるため、ワインは辛口から甘口タイプまでが造られる。

 実は小さく、皮は薄い。
多くがブレンド用に使われる

あとがき

 マデイラ島は火山起因の島のため、急斜面が多い。
この土地でブドウを栽培することはかなり大変だ。
環境に適応して、さらに収穫量が多くないと、マデイラ島では選ばれないのである。
島でのブドウ栽培の厳しさを感じる。

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