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◆いよかん(伊予柑)

果肉がやわらかく、ジューシーで甘酸っぱい。
一般的なみかんとの違いは、少し酸味ある点と皮が厚いこと、
みかんよりも大きいことである。
いよかんはみかんとオレンジの自然交雑種であり、明治大に山口県で発見された。
その後、愛媛県に移植栽培され、名産品となる。
全国生産量の8割を愛媛県が占めている。
・IYOKAN宮内いよかん/梅美人酒造(株)
愛媛県の梅美人酒造(株)がつくる、地元産のいよかんを贅沢に使ったリキュール。
いよかん果汁100%使用しており、いよかんの魅力をそのまま詰め込んだ感じ。
甘味と酸味のバランスが良く、アルコール度数が7%なので、ごくごく飲めてしまう。
容量 | 500ml |
ベース | 醸造アルコール |
度数 | 7% |
◆タンカン(桶柑)

タンカンは奄美大島や屋久島、徳之島などの南西諸島で主に生産されている南国みかん。
原産は中国であり、1900年前後に南西諸島に伝わったとされている。
タンカンはポンカンとネーブルオレンジの自然交配種である。
みかんよりも大きく、皮も厚く、ゴツゴツしている。
ジューシーな果肉は粒がしっかりしており、少し酸味がある。
・奄美たんかん酒/町田酒造(株)
奄美大島に会社のある町田酒造(株)がつくるタンカンのお酒。
町田酒造は奄美黒糖焼酎「里の曙」を手掛けており、
たんかん酒は黒糖焼酎が仕込みに使われている。
まさに奄美の特産をふんだんに使った商品である。
容量 | 720ml |
ベース | 黒糖焼酎(里の曙) |
度数 | 12% |
◆ポンカン(椪柑)

ポンカンの原産地はインドとされている。
インド西部の地名「Poona(プーナ)」から、
「プーナの柑橘」を意味するポンカンと呼ばれるようになった。
日本には19世紀の終わりに、中国、台湾を経由して伝わった。
大きさはみかんと同じくらいで、皮は薄くむきやすい。
甘味が強く、酸味は少ないため、生食で食べられることが多い。
・美丈夫 ぽんかん酒 ぽんしゅわ/濱川商店
高知県の酒蔵 濱川酒造がつくるぽんかんの発泡性リキュール。
地元高知県産のぽんかんを使用している。
炭酸が入っており、度数が低く、ぽんかんのさわやかな甘味があるので、
ごくごく飲んでしまう。
容量 | 500ml |
ベース | 甲類焼酎(国内製造) |
度数 | 6% |
◆きんかん(金柑)

きんかんは他の柑橘系と違い、皮ごと食べることができる。
サイズが小さく、皮は厚いため、果肉は少ない。
皮に少し苦味も感じるが、果肉は甘酸っぱい。
原産地は中国で、日本には江戸時代末期に難破船の積荷としてたまたま伝わった。
食用以外にも観賞用がある。
生産量が多いのは宮崎県であり、6割を占める。
・TSUNUKI KUMQUAT(ツヌキ カムクワット)/本坊酒造(株)
本坊酒造(株)の発祥地である鹿児島県さつま市で、特産品とされるきんかんを使ったお酒。
きんかんの果実と、皮を乾燥させたドライピールから、
独自製法によってきんかんの魅力を引き出した。
ほろ苦さと、甘酸っぱさに、度数40%という力強さがある。
ロックやソーダ割りで味わうとよいだろう。
容量 | 700ml |
ベース | 醸造アルコール(国内製造) |
度数 | 40% |
◆みかん(蜜柑)

みかんの原産地はインドとされている。
日本に伝わったのは500年ほど前の室町時代。
日本に生息していた柑橘類よりも甘かったため、
蜜のように甘い柑橘類とし蜜柑とされた。
国内でミカンの収穫量が最も多いのは和歌山県であり20%を占める。
次いで愛媛県17%、静岡13%、熊本県12%、長崎県7%と続く。
・和歌のめぐみ プレミアム 蜜柑酒/(株)世界一統
世界的に有名な生物学者 南方熊楠の父 南方弥右衛門が創業した清酒 世界一統がつくる果実酒。
地元産の有田みかんを使い、凝縮した甘味と、ほどよい酸味と、とろみのある。
みかんジュース感覚で飲めてしまう。
甘味が強いので炭酸水で割っても良い。
容量 | 720ml |
ベース | 醸造アルコール、純米大吟醸 |
度数 | 6% |
◆夏みかん(夏蜜柑)

夏みかんの正式な和名称は『ナツダイダイ』であり、『ナツカン(夏柑)』とも呼ばれる。
皮は厚くゴツゴツしており、実も、内袋もしっかりしている。
果実は大きく、酸味が強いため、実が成ってもすぐに収穫せず、
1年ほどそのまま熟成させてようやく収穫される。
これでようやく食べられるくらいの酸味になるのである。
・鶴梅 夏みかん/平和酒造(株)
和歌山県の酒蔵 平和酒造が夏みかんをメインにしたリキュールをつくった。
夏みかん以外の柑橘系は、甘夏と檸檬が含まれており、全て和歌山県産である。
夏みかんらしい酸味と、甘味と苦味が調和している。
容量 | 720ml |
ベース | 日本酒 |
度数 | 7% |
◆甘夏(あまなつ)

甘夏は夏みかんと混同されがちだが、別物である。
甘夏は夏みかんが変異して、酸味が少なくなった分、甘味を感じられるようになった。
夏みかんよりも少し小さいが、皮や内袋の硬さは同等である。
・甘夏の風/ルネサンス・プロジェクト

ルネサンス・プロジェクトは九州の焼酎復興、革新を行っており、
焼酎をベースとして甘夏のリキュールをつくった。
素朴な味わいの麦焼酎と甘夏の甘酸っぱさが心地よい。
容量 | 500ml |
ベース | 本格麦焼酎 |
度数 | 7% |
◆日向夏(ひゅうがなつ)

他の柑橘類とは違った、独特の食べ方がある。
外皮を薄くむき、白皮(アルベド)と果肉を一緒に食べる。
白皮にはほんのりと甘味があり、果肉の酸味との相乗効果を生む。
江戸時代末期に宮崎県で自然に自生しているものが発見される。
品種改良が繰り返され、現在の食味となった。
生産量の8割以上を宮崎県が占めている。
・日向夏みかん酒/高千穂酒造(株)
本格焼酎『高千穂』を手掛ける高千穂酒造(株)がつくる日向夏のお酒。
本格焼酎をベースにして、地元宮崎県産の日向夏を使用。
ほのかな甘みと、さわやかな酸味が絶妙。
容量 | 500ml |
ベース | 本格焼酎 |
度数 | 14% |
◆不知火(しらぬい)とデコポン

不知火のなかで一定条件をクリアしたものが『デコポン』という商標登録名を名乗れる。
条件は糖度が13度以上、クエン酸が1%以下、JAから出荷しなければならない。
きよみとポンカンを掛け合わせてできた品種。
名前は熊本県宇土郡不知火町で栽培が始まったことに由来する。
デコポンはそのまま「デコのあるきよみポンカン」の略。
不知火は甘味が強く、ジューシーな果汁を持つ。
皮は手で剥くことができ、そのまま食べても、ジュースにしても美味しい。
・不知火デコポン酒/常楽酒造(株)
熊本県にある酒蔵 常楽酒造(株)がつくるデコポンのリキュール。
米焼酎にデコポンを浸け込むことによって、甘すぎない絶妙なバランスを実現している。
芳醇な香りが広がり、ストレートで飲むとしっかりとした味わいが感じられる。
容量 | 500ml |
ベース | 本格焼酎(国内製造) |
度数 | 14% |
◆きよみ(清見)

きよみは国産初の交配品種である。
日本の温州ミカンと、アメリカのオレンジをかけ合わせて作られた。
オレンジのような硬い皮と香り、みかんの味わいをあわせ持っている。
1979年の誕生以来、きよみは多くの新品種の親となっている。
はるみやせとかも、きよみを親としている。
主の産地は愛媛県、和歌山県である。
・清見みかん酒/キング醸造(株)
清見みかん酒は、キング醸造(株)が愛媛県産のきよみを使ってつくられるリキュールである。
甘酸っぱさとすっきりとした味わいが特徴。
度数が低いため、みかんジュースやオレンジジュース感覚で飲めてしまう。
容量 | 900ml |
ベース | 醸造アルコール(国内製造) |
度数 | 7% |
◆はるみ(春見)

はるみは、きよみとポンカンを交配して作られた。
きよみよりも皮が剥きやすく、ポンカンほど種が多くない。
きよみから受け継いだオレンジの香りと、ポンカンの甘さをあわせ持つ。
九州から東海地方にかけて広い地域で栽培されているが、
育成が難しく、市場に出回る量は少ない。
・はるみ酒/紀州柑々屋
紀州柑々屋はオレンジのような香りを持つ果皮を、ピューレにして加えている。
エキス分は57%使用。
甘味が強く、高級なみかんジュースを飲んでいるように感じる。
容量 | 720ml |
ベース | 醸造アルコール、清酒 |
度数 | 8% |
◆せとか(瀬戸香)

せとかは『柑橘の大トロ』と呼ばれるほどの完成度の高い品種である。
きよみにアメリカ産のアンコールをかけ合わせ、
さらにアメリカ産のマーコットをかけ合わせて生まれてた。
濃厚な甘味、芳醇な香り、ジューシーな果肉、
かけ合わせた品種の長所を全て持ち合わることに成功した。
収穫量は愛媛県が約7割を占めている。
・SETOKA PEEL LIQUEUR/松露酒造(株)
宮崎県にある松露酒造(株)がつくるせとかを使ったリキュール。
10年以上熟成させた本格焼酎に、
せとかのドライピートと数種のボタニカルを浸け込んでつくられる。
せとかのさわやかな香りに、甘味と少しの苦味が混じった味わい。
度数が高いので、リキュールグラスでゆっくりと味わいたい。
容量 | 500ml |
ベース | 本格焼酎(松露長期貯蔵黒麦) |
度数 | 41% |