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国税庁が公開している令和2年度の酒類の販売(消費)数量データがある。
去年末(2021年12月27日)に公開されたデータを編集して各都道府県の特徴を見ていこう。
●販売(消費)数量
この表が公開データである。
数字ばかりでわかりにくいのでグラフ化する。
都道府県別の人口も付けると、当然だが消費量は人口に比例する。
これだけではまだよくわからないので、消費量割合に見てみよう。
●販売(消費)量割合
酒類ごとの消費傾向をみてみよう。
- 日本酒
よく飲んでいるのは本州北部で、九州南部など温かい所ではあまり飲まれていない。 - 合成清酒
アルコールに糖類や酸味料、アミノ酸、有機酸などを加えて清酒風味にしたもの。
鳥取でよく消費割合が高い。よく料理に使うのだろうか? - 焼酎
甲類は北日本、乙類は九州でよく飲まれている。
鹿児島ではビールよりも焼酎のほうが飲まれていることがわかる。
発泡酒やリキュール(第3のビール)の割合が低いのも焼酎を飲むからだろう。 - みりん
香川で多く消費されている。うどんのダシに使われるのだろう。 - ビール
東京ではビールをよく飲むのに対して、リキュール(第3のビール)はあまり飲まないようだ。 - 果実酒
代表的なのはワインであり、これも東京では飲まれる割合が高い。
山梨はワインの一大生産地だけに消費割合も高い。 - 甘味果実酒
主に酒精強化ワインなどのこと。
京都や滋賀、島根で割合が高いのは何か理由があるのだろうか? - ウイスキー
山梨の白州、宮城の宮城峡、という蒸溜所の影響がありそうだ。 - ブランデー
消費割合ではあまり大差ないようだ。 - 発泡酒
理由は想像できないが、高知は割合がダントツで高いのに対して、
リキュール(第三のビール)は低い。 - 原料アルコール・スピリッツ
原料アルコールは日本酒に添加される醸造アルコールなどである。
スピリッツは分類上、ジンやラム、ウォッカなどになる。
滋賀ではナインリーヴズがラムを造っているので消費に関係があるのかもしれない。
香川や富山が消費割合が高い理由はわからない。 - リキュール
梅酒などがリキュールに含まれるが、主に第3のビールやチューハイなどがメインと考える。
沖縄ではビールの割合が低いのに対して、発泡酒とリキュールの割合が高い。
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●あとがき
各都道府県で特徴があっておもしろい。
東京は高級志向が高いということがわかった。
鹿児島は焼酎が大好きなのだろう。
データから醸造所や蒸溜所、名産品、気候などの影響が見えてくる。
まだまだいろいろと気付くことがありそうだ。