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図解■ テキーラの生産量

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文字数:約1300文字

 テキーラ人気が世界的に高まっていると言われる昨今、生産量はどうなっているのか。
また、世界的なパンデミックの影響はあるのか、データから見てみよう。

テキーラの生産量推移

 テキーラ規制委員会(CRT)がテキーラの生産量を公表している。
100%アガベテキーラと、(ミクスト)テキーラのデータをグラフにした。

テキーラ生産量グラフ

 まず、100%アガベテキーラと(ミクスト)テキーラを合わせた生産量は、
右肩上がりに伸び続けている

 個別で見ると、100%アガベテキーラは右肩上がりだが、
(ミクスト)テキーラは横ばいである。

 つまり、総生産量が右肩上がりなのは、100%アガベテキーラの生産量が
増加し続けていることに起因する。
世界的な需要は100%アガベテキーラに向けられている

 データを見る限り、テキーラの生産量にパンデミックの影響は無い、むしろ増加している
世界的に外食が控えられる状況の中でも、テキーラの勢いは衰えない。
今後どこまで伸び続けるのだろうか。

アガベの収穫量

 テキーラ規制委員会はアガベの収穫量を公表していない。
しかし、国際連合食糧農業機関(FAO)がアガベの収穫量を公表している。

 ただし、200種類以上あるアガベ種をまとめたものになっている
メキシコでは、メスカル用や醸造酒のプルケ用、アガベシロップ用、観賞用などの
アガベがあるが、テキーラ用がもっとも多いので傾向を見るには十分である。

アガベ収穫量グラフ

 収穫面積と収穫量が2000年まではほぼ一致した動きをしている。
収穫面積が増えると収穫量も増え、収穫面積が減ると収穫量も減るということである。

 しかし2000年以降は、収穫面積が増えても収穫量は増えていない。
収率(面積当たりの収穫量)を見ると、2000年までの5割弱で安定している。

 収穫面積を増やしたが、収穫量は増えていない。
これは一株当たりのスペースを広くとり、栽培年数を長くしていると考える。
よりプレミアム化を目指しているのだろう。

・世界のアガベ収穫量

世界のアガベ収穫量グラフ

 テキーラ用のアガベはメキシコでしか栽培されていないが、
他のアガベ種はメキシコ以外でも栽培されている

多肉植物なので、観賞用だったり、アガベシロップ用だったり用途は色々である。

 テキーラを生産するメキシコが1位かと思ったが、
意外にもコロンビアが倍以上の差をつけている
観賞用は小さなアガベでもいい値段で取引される(テキーラより高いかも、、、)。

 他はキューバ、ニカラグア、エルサルバドル、エクアドル、グアテマラなど、
やはりメキシコより南の中南米各国でよく栽培されている。

 中南米以外では唯一アジアでフィリピンがアガベの収穫データがある。
こちらもやはり観賞用のようだ。

 しかしフィリピンは世界有数の蒸留酒大国であり、ジン、ブランデー、ラムなどを
大量に生産している。
もしかしたら今後アガベスピリッツを造ってたりするのだろうか?

●あとがき

 データからテキーラ需要の強さを見えた。
しっかりとした管理がされていて、高品質のものが増えて、良い状況が整っている。
原産地呼称制度もあり、ブランド化、プレミアム化が進んでいる。
まだまだこれからも楽しみなお酒である。



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