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図解■ テキーラの輸出量

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 テキーラの生産量が右肩上がりに増えている。
では、輸出量はどうなっているのか見てみよう。

関連記事:テキーラの生産量

テキーラの輸出量推移

 テキーラ規制委員会(CRT)がテキーラの輸出量を公開している。
100%アガベテキーラと、(ミクスト)テキーラのデータをグラフにした。

テキーラ輸出量グラフ

 100%アガベテキーラと(ミクスト)テキーラを合わせた総輸出量は、
右肩上がりに伸び続けている
100%アガベテキーラは右肩上がりだが、(ミクスト)テキーラの増加は緩やかである。

 輸出量が右肩上がりなのは、100%アガベテキーラの輸出量が急増していることに起因する。
2018年には100%アガベテキーラが(ミクスト)テキーラの輸出量を越えた。

テキーラの輸出先ランキング

 増え続けるテキーラの輸出先をランキングにまとめた。

テキーラの輸出量ランキング
テキーラの輸出量割合グラフ

 最大の輸出先はアメリカである。
輸出量全体の85%以上を占めており、ダントツの一強である。
(ミクスト)テキーラ、100%アガベテキーラの両方で桁違いの独走をしている。
割合は1/3が(ミクスト)テキーラ、2/3が100%アガベテキーラである。
このデータを見るとテキーラの消費を支えているのはアメリカといっても過言ではない。

 2位のドイツ、3位のスペインは100%アガベテキーラの比率が数%である。
日本も(ミクスト)テキーラのほうが比率は多い。
テキーラの種類による比率は、地域性や市場規模、経済力と関係なさそうだ。

 テキーラの輸出先は上位3カ国で9割弱を占め、他の各国は1%未満である。
ちなみに日本は0.5%程度である。

アメリカと日本への輸出量比較

・アメリカ向け

 最大輸出先のアメリカはいつからこんなにもテキーラを消費してたのか。

テキーラ輸出量(アメリカ向け)グラフ

 公開されている最も古いデータは1997年からである。
1997年ですでに現在の2位ドイツよりも多い。

 じわじわと100%アガベテキーラの輸出量が増えて、2016年に逆転する。
さらに2019年から急増している。
世界的なテキーラ人気は、アメリカにけん引されている。

・日本向け

テキーラ輸出量(日本向け)グラフ

 日本への輸出量は、アメリカの1/100以下だが、増加傾向にある
アメリカとの違いは100%アガベテキーラよりも(ミクスト)テキーラのほうが多いこと。
100%アガベテキーラは増えてはいるが、非常にゆっくりである。
そして日本は、パンデミックの影響を大きく受けている
日本のお国柄として、急回復は難しいかもしれない。

●あとがき

 テキーラの輸出量が増えれば、メキシコはさらに生産を増やすだろう。
原料となるアガベの栽培面積を増やし、最新の設備を導入する。
しかし100%アガベテキーラはプレミアム化が進み、伝統製法が好まれる。
テキーラの二極化がさらに加速しそうだ。



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