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世界的なウイスキーブームの中、国内のウイスキー消費はどうなのか。
ウイスキー消費量の推移をグラフにまとめたので見てみよう。
また、都道府県別の消費量、一人当たりの消費量もまとめた。
●ウイスキーの消費量推移【日本】
国税庁の公開しているデータをもとにした。
V字回復が一目瞭然のグラフになっている。
1980年代のバブル期にハイボールブームで、ウイスキーの消費量は最盛期を向かえた。
しかしその後、2000年代後半まで10年以上減少傾向が続く。
原因は、バブル崩壊、酒税法改正、他酒のブーム、娯楽の多様化などがある。
だが2008年に底をつけてから、年々消費量は増加し続けている。
要因は、世界がウイスキーの魅力が見直されたことによって、
ジャパニーズウイスキーの評価も高まり、消費の増加につながった。
直近はパンデミックの影響で消費量を減らしている。
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●ウイスキーの消費量【都道府県別】
注目すべきは一人当たりの消費量である。
人口が多い地域が、消費量が多くなるのは当然のことである。
順位 | 都道府県 | 一人当たりの消費量[L] |
---|---|---|
1 | 山 梨 | 2.64 |
2 | 東 京 | 2.47 |
3 | 青 森 | 1.99 |
4 | 宮 城 | 1.99 |
5 | 秋 田 | 1.86 |
6 | 山 形 | 1.86 |
7 | 大 阪 | 1.81 |
8 | 岩 手 | 1.77 |
9 | 福 島 | 1.77 |
10 | 北海道 | 1.75 |
国内の一人当たりのウイスキー消費量平均は年間1.61Lである。
一人当たりの消費量が都道府県でもっとも多いのは山梨で2.64Lである。
全国平均を1L以上も上回るすさまじい量を消費している。
都道府県で最大の生産量を誇る山梨が、一人当たりの消費量でもトップである。
山梨にはサントリーの白州蒸溜所があることが影響しているのだろうか。
逆に一人当たりの消費量が都道府県でもっとも少ないのは長崎で1.00Lである。
全体と見ると、日本の東西で差が出ている。
東日本では平均以上を消費しており、西日本では平均以下の都道府県が多い。
データが2021年のものなので、パンデミックの影響が少なからずあるだろう。
新規の蒸留所が稼働を始め、生産・出荷が本格化すれば、
地元での消費も増えることが期待される。
地域で生産されたものに愛着を持つ人も多いだろう。
そうなれば一人当たりの消費量の偏りが少なくなりそうだ。
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●あとがき
今でこそウイスキーブームと言われているが、10年ほど前までは厳しい時代であった。
現在は国産ウイスキーの人気も高まり、やや価格が高騰している。
希少価値やブランド化、プレミアム感は仕方ないが、
投機目的にされるのは造り手の方々にとっては不本意だろう。
日本のみならず、世界の消費動向に注目したい。